問題解答 戻る
問75 運動量保存の法則から m1v1=m1v1'+m2v2'
はねかえり係数の式から
両式から m1v1=m1v1'+m2(ev1+v1')
∴
m1=m2でe=1の場合,v1'=0,v2'=v1 つまり速さが入れ替わる。
力学的エネルギー保存の変化量Eは
{ }内がm1,m2,eによってきまる変化量の係数である。
e=1の場合E=0で(完全)弾性衝突である。
e=0の場合Eが最大で完全非弾性衝突である。
問76 (1) 衝突前の速度の水平,鉛直成分は,それぞれ vx=v cosθ,vy=v sinθ
衝突後の速度の水平,鉛直成分は,それぞれ
vx'=v cosθ,vy'=−e・vsinθ
よって,衝突後の速さv'は
(2) ∴ tanθ のe 倍を満たす向き
(3) 床に平行な方向はなめらかと考えるので,力積=0,鉛直方向は上向きを正として,運動量変化は小球に与えられた力積に等しいから
m{ evsinθ−(−v sinθ )}=(e+1)mv sinθ>0
大きさは(e+1)mv sinθ で上向き
問77 (1) 分裂後のロケット,燃料の速度をそれぞれV1,v'とすると,運動量保存の法則から
MV=(M−m)V1+mv'
ロケットに対する燃料の相対速度が後方にuだから v'−V1=−u ← (u の負号に注意)
両式から
MV=(M−m)V1+m(V1−u)=MV1−mu
(2) 2回目には(1)のMを(M−m)に書き換えればいいから
同様にして,n回目の噴射後の速度Vnは
V1,V2,・・・・,Vnのn個の辺々を加えて
問78 1回目に床に衝突してからの最高点の高さをh1,2回目に床に衝突してからの最高点の高さをh2,以下同様にh3,h4,・・・hnとする。
例1 から,h1=e2h,h2=e2h1=e4h,h3=e2h2=e6h,・・・,hn=e2n・h
止まるまでに移動した距離Lは(変位ではない),
L=h+2(h1+h2+h3・・・hn)=h+2(e2h+e4h+e6h+・・・e2n・h)
=h{1+2(e2+e4+e6+・・・+e2n)}=h{1+2e2(1+e2+e4+・・・+en)}
= ← 与式で x ⇔ とする
一方,止まるまでの時間T は
1回目に床に衝突するまでの時間t は
1回目の衝突から2回目までの時間t1は
2回目の衝突から3回目までの時間t2は
よってTは
問79 鉛直下方,水平右向きを正とする。衝突までの時間tは l=v0t ∴
衝突直前の小球Aの水平,鉛直方向の速さvAx,vAyは,vAx=v0,vAy=gt=
小球Bの水平,鉛直方向の速さvBx,vByは,vBx=0,vBy=gt=
水平方向について運動量保存の法則から
mv0=m(vAx'+vBx') ∴ v0=vAx'+vBx'
はねかえり係数の式から
両式から vAx'=0,vBx'=v0
この結果から衝突後小球A,Bは速度を入れ替えることがわかる。
問80 @A 球が打ち上げられると台は下向き,右側のおもりは上向きに動き出す。物体の運動量変化は物体に加えられた
力積に等しいから球が受けた力積は mW (上向き),
おもりが受けた力積は (M+m)V(上向き)
B 球,台,おもりはそれぞれ左図の力積を受ける。
台について,運動量変化=台が受けた力積
MV=mW−(M+m)V ∴
C おもり,台それぞれについて運動方程式をたてると(糸の張力をT,加速度をαとする)
(M+m)α=(M+m)g−T,Mα=T−Mg
両式より
D これより T=M(α+g)=
E おもりが初速度V で距離H上がれば,台は下向きに初速度V で距離Hだけ落下する。最高点とはね上げ直
後の位置で,台・おもり系での力学的エネルギー保存の法則から
F上と同じくして,球についても
mgh=mW2 ∴
G
問81 (1) U2=mgl(1−cosθ0)
(2) おもり・糸・台系には衝突前後で外力が働かないから,運動量が保存される(この値ははじめ動いてないから
0である)。また,おもりと棒が衝突するまでは,力学的エネルギーは保存されている。左向きを正の向きにす
ると
mv1+Mv2=0 ・・・・・@
・・・A
@からv2= これをAに代入して
,
(v1>0,v2<0から,おもりは左向き ,棒・台は右向きに動く)
(3) 運動量保存の法則,はねかえり係数の式から
mv1 '+Mv2'=0 ・・・・・B, ・・・・C
両式から
(1)より v1−v2>0 なのでv1'<0 (右向き),v2'>0 (左向き)
(4)
(5) おもりが最高点に達すると台も止まる。(∵ 全運動量=0)
mgl (1−cosθ1)=e2mgl(1−cosθ0)
( )
問82 (1) P,台の速度をそれぞれv,V とすると,運動量保存の法則から
mv+MV=0
力学的エネルギー保存の法則から
両式から
物体の運動エネルギー
台の運動エネルギー
(2)右図
問83 (1) 水平方向の運動量は,はじめ0でこの値は保存されるから
mVA+MVK=0・・・・・@
力学的エネルギー保存の法則から
@式から
これをA式に代入して
(2) 運動量保存の法則から
はねかえり係数の式から
B,C式から
これと(1)から
問84 (1)CがAに衝突した直後は,ばねが縮んでないからAはばねから力を受けない。衝突前後でAとCの運動量は保存されるから,衝突直後のAの右
向きの速さをvA,Cの右向きの速さをvCとすると,運動量保存の法則とはねかえり係数の式から
両式から
( e=1の衝突だからエネルギー保存の法則からも求められる)
(2) l>l0とすると,ばねの力は縮む向きにk(l−l0)だから,Aは右向きにばねからk(l−l0)の力を受け,Bは左向きに同じ大きさの力を受ける。A,Bは
ばね以外から力を受けないので,A,Bの右向きの加速度をαA,αBとすると,運動方程式は
(3) 衝突直後のAの右向きの速さは v0,Bの速さは0だから,衝突直後の重心の速さはである。よって重心のエネルギーは
(4) 衝突は完全弾性衝突だから,衝突前後の並進運動のエネルギーの差
が振動のエネルギーになっている。ばねが縮みきったときには,A,Bの速度は0だから振動のエネルギーはすべて弾性エネルギーになっている。この
とき,A,B間の距離をl1とすると
複合は+のときに最大距離,−のとき最小距離を示す。
(5) ばねがx だけ伸びたとき,A,Bはばねからkxの力を受ける。このとき,重心からはかったA,Bの位置はつり合い位置からだけ遠くなっている。
ここで,kx=2k・と書けるから重心からはかるとA,Bはそれぞれ自然の長さばね定数2k,質量mのばね振り子と考えることができる。このばね
振り子の角振動数は
A,Bの重心に対する速度は
A,Bの速度vA,vBはt=0でvA=v0,vB=0だから