活動報告

2016.12.15 酒井宏明議員の反対討論全文 

 日本共産党の酒井宏明です。会派を代表して、通告してあります議案および請願について委員長報告に反対の立場から討論します。
 第175号議案、一般会計補正予算のうち、人事委員会勧告等に基づく給与改定についてです。もとより一般職員の月例給引き上げ、期末勤勉手当の引き上げについては当然のことであり、大賛成です。しかし、知事等特別職の期末手当も引き上げることには反対です。昨今、政党助成金や地方議員の政務活動費をめぐって全国で不正が相次ぎました。「政治とカネ」をめぐる問題で、知事をはじめ政治家が率先して襟を正すことが求められており、一般職員の給与を引き上げたからといって特別職まで増額する道理はありません。まさに便乗した引き上げです。よって特別職の給与引き上げを含む本議案に賛成するわけにはいきません。185号の条例改正も同趣旨から反対です。なお、このあと提案される議員報酬の引き上げについても同様に反対の立場であることを一言添えておきます。
他の議案については、かねてからの理由により反対いたします。

 次に請願についてです。
 厚生文化10号は、保育士の処遇改善と職員配置基準の引き上げ等を求める請願です。実態に合わない保育士配置基準による労働条件の厳しさや給与水準の低さなどから、依然として保育士不足が深刻であり、増加する待機児童への対応も遅れています。こうした事態を解決するためにも、必要な財源を安定的に確保することが必要です。よって、継続でなく採択を求めます。
 環境農林13号は、TPP協定を国会で批准しないことを求める請願です。
政府与党は公約違反、国会決議違反、密室の交渉を繰り返した揚げ句、国民への説明責任も果たさないまま、今臨時国会でTPP承認・関連法案の採決を強行してしまいました。しかし、トランプ次期米大統領が離脱を表明しており、発効の見通しはまったく立っていません。一方、TPPは発効しなくても、日米2国間協定などを通じて、米国からTPPより踏み込んだ市場開放を迫られる危険があります。国民世論も「慎重審議」「反対」があわせて8割を超えています。いま求められているのは、多国籍企業のためのルールではなく、国民の暮らしを守るためのルールづくりではないでしょうか。よって本請願の採択を求めます。
 同19号は、農業者戸別所得補償制度の復活を求める請願です。
米価が生産費を大きく下回る水準に下落し、稲作農家だけでなく、コメ流通業者の経営も立ち行かない状況となっています。規模拡大した集落営農や法人ほど赤字を拡大しているのが実態です。稲作経営は国民の食料と地域経済、環境と国土を守る点でも重要であり、食料の安全保障という観点からも農業者戸別所得補償制度を復活させ、経営を下支えすることが必要です。よって採択を求めます。
 文教警察2号は、学校給食費の無料化についての請願です。一部無料化も含めて県内13市町村へと確実に広がっています。子育て支援策としても学校に格差と貧困を持ち込ませない対策としても、さらに憲法の理念からみても大変有効な施策です。「未来への投資」として無料化に踏み切るべきです。よって採択を求めます。
 同7号は教育格差をなくし、ぐんまの子どもたちにゆきとどいた教育をすすめる請願です。一般質問でわが党の伊藤議員が指摘したように、30人学級の全国の実施状況を見れば、群馬はすでに「先進県」ではなくなっています。全学年での30人学級の実現、教職員の増員、特別支援学校への「設置基準」の創設はどれも喫緊の課題であり、採択を求めます。なお、私学助成に関し、私立高校授業料の県単独補助がないのは、全国でも岩手県、沖縄県と群馬県の3県だけという大変遅れた状況にあります。県単補助を早急に実施するよう強く求めます。
 産経土木30号、群馬の森にある朝鮮人犠牲者を追悼する「記憶 反省 そして友好」碑の設置期間更新を求める請願です。
かつて日本が朝鮮を植民地化し、特にアジア太平洋戦争末期に「労務動員」の名で大勢の朝鮮人を日本に連行し、強制労働させ、多数の犠牲者を出したことは歴史的事実であり、碑の撤去はこうした歴史の真実に背を向け、戦前に逆戻りさせるものにほかなりません。
追悼碑撤去の動きの背景には、在日韓国・朝鮮人などへの差別・排外主義をあおり、ヘイトスピーチを繰り返してきた一部右翼団体の執拗な働きかけがあります。このような理不尽な要求に県が屈し、あるいは同調し、県民共同の財産である追悼碑を撤去することは県自ら作り上げてきた人権・平和行政を否定するものではないでしょうか。
前橋地裁での裁判も10回の口頭弁論を行うなど大詰めを迎えています。判決を待つまでもなく、県は和解協議に向けた準備をただちに進めるべきです。よって本請願の採択を求めます。
 総務企画25号は、陸上自衛隊相馬原演習場などでの日米共同訓練や米軍輸送機オスプレイの演習中止を求める請願です。
 アメリカ軍のオスプレイが13日夜、沖縄県名護市の浅瀬に墜落し大破しました。別のオスプレイも普天間基地に胴体着陸しました。起きるべくして起きた事故であり、日米両政府の責任は極めて重大です。こんな危険なオスプレイは撤去すべきであり、横田基地配備や、群馬県上空での訓練を到底認めるわけにはいきません。
昨年12月の「在外邦人等輸送訓練」に続いて、今月12日から「在外邦人等保護措置訓練」が相馬原演習場などで始まりました。16日までの予定で、今この時間にも、行われています。訓練は、自衛隊が海外で武器を使用することも可能にした安保法制=戦争法に基づくもので、在外邦人に見立てられた隊員らは、輸送防護車「MRAP」などで公道を使って輸送されます。主要訓練事項には「在外邦人等の一時集合場所が暴徒に取り囲まれてしまった場合」や「唯一の輸送経路がバリケードで通行妨害にあってしまった場合」の対処が含まれています。これはまさに、紛争状態にある国に行き、武器使用を伴う行動を想定しており、憲法9条違反につながる可能性があります。
よって本請願の不採択に断固抗議し、採択を求めます。
 以上で、私の反対討論を終わります。

日本共産党群馬県議団

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