活動報告

2018.10.24  バランス欠く事業執行をただす 17年度決算総括質疑  

 2017年度県決算に関する総括質疑が10月24日に行われ、日本共産党は、酒井宏明県議が、県の財政運営についてただしました。

◆バランス欠く事業執行
 県はこれまで、「はばたけ群馬プラン」として大規模道路などに莫大な予算を投入。昨年度の土木費も、上信自動車道など高速交通網を補完する「7つの交通軸」には330億円をつぎ込む一方で、道路の補修や除草、地域道路管理の予算は52億円と、バランスを欠く内容となっています。
 総括質疑で酒井氏は、上信道整備を急ぐあまり他の県道の整備に予算が十分回らず、生活道路や通学路などの整備に影響が出ていることや、今年県が実施した「県政県民意識アンケート」でも、「交通安全」が「重要」という回答が59・4%(37項目中10位)、「幹線道路の整備」は35・5%(27位)だったことを示し、県の予算の使い方が県民要望とかけ離れていると指摘。「大型道路偏重の姿勢を改め、県民の要望にこたえ、身近な生活道路整備にこそ予算を回すべきだ」と主張しました。

◆200年たっても終わらない河川整備
 西日本豪雨災害など大雨災害が頻発する中で、河川整備を優先的に行う必要性が高くなっています。専門家も、治水の基本は河川改修と堤防強化だと指摘しています。
 県が改修に責任を持つ河川の延長は約1280`ですが、これにかける予算はここ10年ほぼ20億円台で推移し、昨年度も22億円。今年度までに改修が終了するのは全体の35・4%です。
 酒井氏は、このようなペースでは200年以上たっても終わらないと指摘するとともに、7つの交通軸と比較して、あまりにも河川整備費が少なすぎると批判。「豪雨災害は、いつどこで起きてもおかしくはない状況になっている。ペースが遅れている状況を深刻に受け止めるべきではないか」とのべて、整備・改修のテンポを上げるためにも、来年度以降予算を大幅に増額することが必要だと強調しました。
 大澤正明知事は、「未だ十分とは言えない状況だ」と認めたものの、大規模道路偏重の財政運営を改める姿勢は見せませんでした。

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