活動報告

2019.06.04
有害スラグ問題 全量撤去と有害性の周知急げ 農林環境常任委で伊藤県議

 高崎市内の太陽光発電の土台などに、環境基準を大幅に超える鉛やヒ素、カドミウムなどを含む有害スラグが大量に使われている問題について、伊藤祐司県議は3日の県議会農林環境常任委員会で県の対応をただしました。
 県は第1回定例会での共産党の一般質問で、使われたスラグの分析や使用場所の特定を、関係業者に調査させていることを明らかにしましたが、今回の伊藤県議の質問で、3カ月以上たった現在も県には報告が届いていないことわかりました。
 伊藤氏は「大規模な産業廃棄物不法投棄事件に発展する可能性がある案件だという認識はあるのか。あまりに悠長すぎる」と批判。スラグをばらまいた業者まかせでなく、県として早急に調査するよう迫りました。
 県廃棄物リサイクル課長は「現在調査の途中であり、今のところ(産業廃棄物不法投棄事件の)可能性について申し上げられることはできない」と答弁。伊藤氏が重ねて認識をただしたのに対し、「可能性があるかなしかという2択であれば、可能性はないとは言えないが、その可能性を認定しているわけではない」と、明言を避けました。
 党や市民団体の調査で、問題の施設だけでなく、市民の住宅の駐車場などにもこのスラグが使われていることがわかっています。  
 伊藤氏は、現場周辺や施工に関わった住民から寄せられた証言も紹介しながら、スラグを放置する危険性を指摘。有害スラグを排出した業者を急いで特定し全量撤去させること、同時に、住民に対して有害性を知らせていくことが環境行政の役目だと強調しました。
 太陽光発電施設のある同市箕郷町の松之沢から出てくる水は、榛名白川に入ります。白川は高崎の農業用水の水源であり、もし大雨が降り施設の土台が崩れだしたりすれば、高崎北部の農地は広範囲にわたり汚染されてしまう可能性もある状況です。
 伊藤氏は、「この事件を本当に解決するためにも、有害スラグを排出した業者を特定し、廃棄物処理法で定める措置命令を出して全量撤去させることだ」と、改めて強調しました。

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