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心理学講座
精神分析療法>超訳!よくわかる理論>構造論
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精神分析の創始者であるフロイトさんは局所論と構造論でこころの構造を説明していまして、先日は局所論のみなさんにインタビューさせていただきました。そこで今回は構造論のみなさんにインタビューしてみたいと思います。
レ「それでは構造論のみなさんに登場していただきましょう。イドさん、自我さん、超自我さんの皆様です。どうぞお入りください」
【皆さんの登場】
レ「本日はみなさんお忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。早速ですが自己紹介などをお願いできますでしょうか」
イ「イドです。よろしく」
自「自我といいます。よろしくお願いします」
超「超自我です。本日はお招きいただきましてありがとうございます」
レ「ありがとうございました。早速なんですけど、フロイトさんは局所論のほかに構造論というもので人間の心を説明していますが、構造論の皆さんはどんな方々なんでしょうか?」
イ「どんなって言われてもねぇ。イドの僕なんか食べたい時に食べて、寝たいときに寝る。それだけですよ」
レ「あ、そっ、そうですか(汗)」
超「まったくお前はいつもそうだ!。これまで学んだことがまったく生かされていない。超自我の私としては迷惑この上ない!」
レ「超自我さんはイドさんとは違うんですか?」
超「あたり前です。イドなんかと一緒にされては困ります。私はちゃんと自らを律して生きています」
レ「なるほど。超自我さんは自らを律してるんですね。それは生まれつきですか?」
超「いいえ。私は生まれてから親や周囲の人々や書籍などから物事の善悪を学び、社会の秩序を乱さないように規範も学びました」
レ「そうでしたか。生まれつきではなくて、育ってきた過程で学んできたんですね」
超「そうです。ですからイドのような欲望や感情で動く輩と違って、私は常識人なのですよ。分かりますか?」
レ「な、なるほど・・・(汗)」
イ「なーにが常識人だ。そんな硬いことばっかり言ってるから煙たがられるんだよお前は」
超「なんだと!!。お前みたいに本能むき出しの自己中心的なヤツが何を言うか!」
イ「なにお〜。やるかこのやろう!」
レ「あっ、あの、ここでケンカされても・・・(汗)」
自「ほらほら二人ともやめろって。レポーターさんが困ってるじゃないか」
レ「あっ、自我さん」
自「どうもすみません。この二人はいつもこうなんですよ」
レ「そうなんですか。でも自我さんはなんだか人当たりがよくて付き合いやすそうです」
自「ありがとうございます。いつもイドと超自我の調整役をやっているから・・・」
レ「そうだったんですか。大変ですね」
自「まぁ慣れましたけどね(笑)」
レ「ところで、構造論の皆さんは局所論の皆さんとはどんな関係なんでしょうか?」
自「そうですね〜、イドは基本的に無意識さんといつもベッタリですね」
レ「へー、イドさんは無意識さんと・・・」
自「ええ。無意識さんの中にはイドのように本能的な欲求があるんです。普段は気がついていないようですけどね。ほら、無意識さんて記憶力悪いから」
レ「あーそうか。なるほどね。それではあなたは誰と仲良しなんですか?」
自「自我の僕は、意識さんや前意識さんといつも一緒にいます」
レ「なるほどなるほど。で、常識人の超自我さんは?」
自「超自我はちょっと難しい立場ですね。基本的には僕と同じように意識さんや前意識さんと一緒にいるんですけど・・・」
レ「一緒にいるんですけど?」
自「う〜ん。超自我って『〜せねばならない』っていう気持ちが強いじゃないですか。それって意識しているってことなんですけど、たまーにその気持ちを自覚していないことがあるんですよ」
レ「自覚していない?」
自「ええ。本当は『〜せねばならない』って思っているくせに、意識してないっていうか。つまり無意識さんと仲良くしちゃうこともあって」
レ「へー、無意識さんと」
自「そうなんです。例えば両親が子供に対してテストで100点とってもらいたいと思っているとするじゃないですか。なのに両親は子供に対して言葉では何も言わないわけです。でも子供は両親の気持ちをなんとなく肌で感じているから無意識に『100点とらなければならない』って思うわけです。するとその子供はテストの前になると必ずおなかの調子が悪くなったりするわけです」
レ「なるほど。その子供はテスト前になると必ずおなかの調子が悪くなるけど、なんで調子が悪くなるのか分かってないんですね」
自「そういうことです。無言のプレッシャーを感じていることを自覚できているときには『〜せねばならない』って思っている超自我と意識さんが一緒にいるときで、プレッシャーを感じていることすら自覚できずにいるときは超自我が無意識さんと一緒にいるときなんです」
レ「そっか。自分で原因を自覚できずにいるときは、なんだか分からないけどこんな不具合がおこっちゃってるっていう感じなんでしょうね」
自「そうなんです。自覚できるようになれば症状が改善したりするんですけどね」
レ「へーそうなんですか」
自「あっ、このへんはうまく説明できないから後でフロイトさんに聞いてみてください」
レ「わかりました」
自「フロイトさんは、自我の僕がイドと超自我の調整役としてうまく働けている時には問題ないけど、僕が二人の言い分に甲乙つけがたくてうまく調整できなくなると問題が発生するって言ってました」
レ「調整がうまくいかなくなるとねぇ〜」
自「ええ。この前もイドが『もっといっぱい食べたいよ〜』ってワガママいったのに対して超自我が『そんなに食べたら太るだろう』って怒り出しちゃって」
レ「あはは、それわかります・・・(汗)」
自「ですから仲裁役の僕が一番プレッシャーを感じるんです。それにイドと超自我からのプレッシャーの他にも外界からのプレッシャーにもさらされて結構辛いんですよ」
レ「みんなをまとめる自我さんの苦労、なんだか身につまされる思いです」
自「わかってくださって、ありがとうございます」
レ「えー、本日は構造論のみなさんにお話を伺いましたが、イドさんと超自我さんは自分の言いたいことばかり主張していて話になりませんでした。でも調整役の自我さんから色々と貴重なお話を聞かせていただくことができました。どうもありがとうございました」
自「いいえ、こちらこそどうもありがとうございました」
レ「それでは本日はこれで終了させていただきます。おつかれさまでした」
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