TVキットとナビを両立させる方法
(トヨタ車ディスプレイオーディオ編)

あなたは番目のお客様です

(情報更新日:2024/02/29  情報開示日:2024/01/26)


以下に記述されている作業は、わたしの独断と偏見に
基づくものです。
また、皆さんの環境で再現を保証するものではありません。
万一不具合が生じても、こちらでは一切責任を持てません。
ご了承ください。

以下の記述で「TVをみる」「ナビの設定操作」の対象者は、
助手席または後部座席の人である、という設定だと認識して
ください。安全第一です。
今回のテストは「トヨタ・プリウス60系・ディスプレイ
オーディオ8インチ」で行いました。
自分のスマホのナビを表示するのではなくて、ディスプレイ
オーディオ画面にナビ画面が表示されるタイプです。

自動車業界の自主規制で「走行中はナビ画面でTVを見られない」
機能が有効になっています。
助手席の人がTVを見たい場合や、ナビの操作をしたい場合、
走行中はできないわけです。

そこで、「TVキット」なるものがたくさん流通しました。
これは「走行中でもTVをみたり、ナビの設定を行える」
ようになるものです。原理は簡単で、TVをみたい場合は、
ナビに「パーキングブレーキをかけている」と思わせ、
ナビの設定操作をしたい場合は「自動車は停止している」と
思わせればよかったのです。

具体的には、ナビのパーキングブレーキ線をアースに接続し、
走行中に車速信号がくる線を別付けスイッチでON/OFFできる
ようにすればよいのです。これにより、TVは常時みられる
ようになり、ナビの設定操作はスイッチの切替によりできる
ようになったわけです。
(スイッチをOFFにすると、ナビの設定はできますが、車速
信号が途絶えるために自車位置が更新されなくなります。)

ところが、最近の自動車のナビは「ディスプレイオーディオ」
という形式で、基本的に表示するだけのモニター機能が主体
となっています。(この形式では、従来のTVキットのやり方だと、
うまくいきません。)

というのも、「ディスプレイオーディオ」の表示機能は、
走行すると「TV画像がみられなくなる」仕様だからです。
停車時はTVが見られますが、走りはじめると(約1秒後に)
TV画面が表示されなくなります。

これに従来のTVキットをつけても、車速信号がONの状態ですと、
走行中はTV画面が表示されないのです。
車速信号をOFFにするとTVは見られますが、ナビの位置情報が
更新されないので、道先案内のアナウンスがされません。


ディスプレイオーディオ用のTVキットは、主に2通りのタイプが
現在流通しているようです。

1つは、従来通りのタイプで、パーキングブレーキ線をアースに
常時接続し、別付けスイッチで車速信号をON/OFFするタイプです。
しかしながら、ディスプレイオーディオ形式のナビは、車速信号が
ONの時はTVがみられないようになっています。OFFにすればTVは
みられますが、GPS情報が反映できないために自車位置が更新
されず、ナビの案内がされなくなってしまいます。
(実は、裏ワザがみつかりました。後で説明いたします。)

他の1つの方式は「半導体回路で、車速信号を1秒程度の間隔で
ON/OFFする」ものです。
ディスプレイオーディオ形式のナビでは、停止時はもちろん
TVが見られますが、走り出して約1秒の間もTVがみられます。
このことを利用して、走行中であっても、「停止」を約1秒ごとに
切り替えて、TVを表示し続けるようにするものです

ところが、この半導体回路で車速信号のON/OFFを切り替え
る方式は、自動車のコンピュータを混乱させ、場合によっては
故障したり、修理が高額になったりする可能性が指摘されて
います。
また、安全に関連する各種機能に支障が生じることも考え
られるそうです。

よって、ディスプレイオーディオのモニターで、走行中に
TVをみたりナビ操作をしたり、ナビの案内をきちんと
したいなら、従来通りのTVキットで、車速信号とGPS信号を
取得できる状態を実現すれば良いわけです。


そこで裏ワザ的な情報です。ある操作を行うと、従来通りの
キットで、TVがみられ、ナビ操作ができ、GPS情報も更新される
ようになりました。(あくまでわたしの環境での話ですが。)


【事前準備】
・従来通りのTVキットを取り付けます。
パーキングブレーキ線をアースに接続し、車速信号線にはスイッチ
をつけてON/OFFできるようにしておきます。


【裏ワザ的な情報】

・TVキットの車速信号を接続状態(ON)にします。
・エンジンを始動します。
・車を停止中に、ナビで目的地を設定し、ナビを開始します。
・TVキットの車速信号のスイッチをカット状態(OFF)にします。
・画面を「TV」モードにします。
・車を走行させます。
(この状態では、TVは見られますが、ナビの位置情報が更新されず、
 ナビのアナウンスはされません。)

・TVキットの車速信号を接続状態(ON)にします。
 TV画面が消えます。
・画面を位置情報に切り替えます。
 現在位置が更新されないことを確認します。
・TVキットの車速信号のスイッチをカット状態(OFF)にします。
 位置情報が停止します。
・画面をTV表示に切り替えます。
 TV画面が表示されます。

・この状態で、車で「ある場所」を走ります。
・数分経つと、ナビのアナウンスがされるようになります。
・走行中に画面を位置情報にします。
 現在位置がきちんと更新されているのが確認できます。
・ナビの画面をTV表示に戻します。

※一度、この設定ができると、エンジンを切っても設定は有効です。
 車速信号のスイッチはOFFのままでTVが見られ、ナビ操作も
 可能で、位置情報もきちんと更新されるようになります。
 ナビ案内のアナウンスもきちんとしてくれます。
 何とも不思議です。
 (トンネル内では現在位置が更新されないので、
  この機能が有効な時は、GPS信号で位置情報が
  更新されるのは間違いないと思われます。)

 「ある場所を走る」と申し上げましたが、
 傾向としては、
 ◎北から南に向かった下り坂で有効になる
 ◎南から北に向かった上り坂で有効になる
 ◎山間部の信号のない数キロ続く道で有効になる
 ◎山間部から開けた場所に出ると有効になる
 という感じです。

 ただ、今一つ条件を絞り切れておりませんが、
 アクセルを一定か踏まない状態で、スピードが
 一定の状態を保持していると、有効になる確率が
 高まるような気もします。

 また、場所やスピード以外の条件も考えられます。
 ◎一定の条件で「ある時間」走ると有効になる
 ◎スマホ、Bluetoothとの接続条件で有効になる
 ◎ディスプレイオーディオの地図受信の
  セグメント境界で有効になる
 ◎GPSの数と信号強度が一定の条件で有効になる
 ◎TV電波の信号強度が一定の条件で有効になる
 ◎道路からの振動が一定の条件で有効になる
 ◎その他

※随時、検証していきます。

※なお、車速信号OFFで車を走らせているときの画面は
 TV表示でなくても、ラジオや位置情報でもこの機能は
 有効となることがわかりました。
 位置情報表示のときは、突然自車位置が更新される
 ようになります。

以上の記述内のナビ操作は、あくまで助手席または後部座席の方
のためのものとなります。くれぐれも安全運転にはご留意ください。