問題解答                戻る


問132

(1) 電源のした仕事が電子の運動エネルギーになるから
     (m/s)
(2) (a) 負電荷を持つ電子がx 軸の正の向きに運動しているときにy軸の正の向きのローレンツ力をおよぼす磁場は,x 軸の負の向きの電流にy軸の正方向の電磁力をおよぼす磁場と同じ向きである。よって磁場の向きは,紙面表→裏(z軸の正)の向き。
  (b) 電子の円運動の半径をr[m]とすると,向心力はローレンツ力evB[N]だから
       (m)
(3) (a) 電子は,磁場(z軸方向)に垂直方向にevBsin30゚[N]のローレンツ力を受ける。よって,z軸方向には速度vcos30゚[m/s]で等速度運動をし,
    z軸に垂直方向には速さvsin30゚[m/s]の等速円運動をする。よって,電子はらせん運動する。
  (b) z軸に垂直は等速円運動の半径をr '[m]とすると,
       (m)
            ∴  周期T (s)
    OQは,時間T[s]の間のz軸方向の移動距離だから
      OQ=vcos30゚・T (m)

問133

(1) エネルギー保存則より
   eV0
(2) 磁場(T)を通過中に陽子は円運動を行う。その半径をr として
   meu0B      ∴  r
  図より  sinθ
(3) 電場に入る陽子の速度のxy成分u0xu0y

   u0xu0cosθ,u0yu0sinθ である。
陽子は−y方向に電場からe の力を受けるから,陽子のy方向の加速度をaとして運動方程式を立てると
    ma=−e    ∴   a=−
陽子はx方向に等速度運動をするから
   wxu0xu0cosθ
また,陽子が電場の中を半分進む時間tは t
だから,速度のy成分wy
   wyu0ya tu0sinθ−

問134

(1) 電流が1.6×10−6Aだから,回路には毎秒1.6×10−6Cの電子が流れている。よって,1.6×10-6/1.6×10-19=1.0×1013
(2) Aに対するBの電位が,−1.8V以上になると,Aから出た電子がBに到達するから,1.8eV
(3) 波長を変えずに強度を強くすると,飛び出す光電子の最大エネルギーは不変で,光電子の数が増える。
  よって,右図のようになる。
(4) 振動数ν1,ν2の光を当てたときに出てくる光電子の最大運動エネルギーE1E2Wを仕事関数,
  hをプランク定数とすると次式で表される。
  E1hν1W ……@
  E2hν2W ……A
  図3のグラフより仕事関数は,W=2.3eV
  プランク定数は@,AよりWを消去して,h J・s
(5) このヘリウム・ネオンレーザーの振動数は,ν=  Hz
  であり,電子の運動エネルギーが正になるために必要な最小の振動数は図3から5.6×1014Hzなのでこの値より小さいことがわかる。
  したがって光電効果は起こらない。

問135

(1) [λ]=L,[p]=MLT−1,[h]=ML2T−1
(2) [λ]=[p]X[h]Y
     ∴ L=MXLXT−X・MYL2YT−Y=MX+Y・LX+2Y・T−X−Y
  指数を比較して
   L:1=X+2Y,M:0=X+Y,T:0=−X−Y
    ∴   X=−1,Y=1
(3) pλ     ∴ V[V]
(4) 行路差=2dsinθ
   回折の条件は   2dsinθnλ (n=1,2,3,・・)
(5) 右図より
  sinθdasinθa
  回折の条件は  2dsinθnλ
     ∴   n=2倍
(6) (@) +y方向
  (A) 右図よりsinθd
    回折の条件:2dsinθ=2anλ
      ∴   n=5倍

問136

(1) 電子の速さを v とすると,X 線の最短波長λ0=3.5×10 -11m だから
        eV     ∴  V(V)
(2) 電子が金属原子の核の近くを通過するとき,静電気力を受けて加速度運動を行い,エネルギーが減少して制動放射としてX線が放射される。
  このエネルギー変化はさまざまな値をとるので,X 線のスペクトルは連続になる。
(3) ブラッグの条件 2dsinθ=nλ(n=1, 2, 3, ……) で n=4 の場合だから
   d(m)
(4) eV     ∴ mv    ∴ λe
(5) (4)から V=1 kVのときλe=3.9×10 -11 (m),V=2 kVのとき λe'=2.7×10 -11 (m)
  ブラッグ反射条件から   n=7.2,n' ==10.3
  よって,R が極大を示すのは n=8,9,10 の 3 回

問137

(1) 1.原子が光を放出することによってエネルギーを失い,消滅するはず。
  2.原子が離散的な光を発することを説明できない。
(2)     ∴  
(3)  これと(2)から

(4)

問138

(1)(ア) 陽子 (イ) 中性子 (ウ) 質量数 (エ) α (オ) β (カ) γ (キ) −2 (ク) −4 (ケ) 1
(2) 右図
(3) 1/2→5.0h, 1/8→15h
(4) 右図より,半減期Tは5.0hである。2T(=10h)後には
    A=75(Bq)(A0/4),3T(=15h)後にはA=37.5(Bq)(A0/8)だから,AA0
(5) AkNA0kN0 (kは定数)と表せるから(4)の結果に代入して  NN0

問139

(1)(ア) 原子番号 (イ) 質量数 (ウ) 放射性崩壊 (エ) 放射能 (オ) 放射性崩壊 (カ) ヘリウム原子核  (キ) 高速の電子(または電子)
  (ク) 92 (ケ) 238−92=146 (コ) 92−2+1=91 (サ) 238−4=234 (シ) 同位体 (ス) 質量欠損
(2) 質量欠損m
    m={(390.29+1.67)−(154.28+232.34+3×1.67)}×10-27=0.33×10-27Kg
  放出されるエネルギーは
    Emc2=(0.33×10-27)×(3.0×108)2=3.0×10-11J

問140

(1) {(1.00866+10.01019)−(7.01435+4.00150)}×9.31×102=2.79=2.8[MeV]
(2) 反応後のそれぞれの運動エネルギーK1K2は質量数に反比例するから
  (K1/K2=7/4)
    K1=2.79×()=1.78,K2=2.79×()=1.01
     :1.8[MeV],:1.0[MeV]
(3) ローレンツ力が向心力となる等速円運動する。電荷をq,質量をm,磁束密度をB,軌道半径をr とすると円運動の運動方程式は
     mqvB    ∴   v
  (2)から,それぞれの速度,質量をv1v2m1m2として
     K1
     K2
       ∴  
   これと(1)から     図は右図

問141

(1)(ア) 質量数は(2+3)−1=4,原子番号は(1+1)−0=2    ∴  
(2)(イ) 質量欠損
(3)(ウ) 特殊相対性 (エ) Emc2
(4) Emc2=0.019×1.66×10-27×(3.00×108)2=2.838×10-12≒2.84×10-12[J]
      [eV]



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