私が家族間のコミュニケーション不全からくる諸問題を多く扱っているカウンセラーということで、機能不全の家庭環境で育ち、他人とのコミュニケーションが上手く取れなくて悩みを抱えてしまっている人からのご相談がとても多いのですが、そんな中で、親の対応が違っていたらこの人はきっとこんなに苦しまなくてすんだのだろうなと思うケースが沢山あります。
つまり、職場での人間関係が上手くいかない、自信が持てない、生きるのが辛いといったように訴える悩みは様々ですが、子供時代の家庭環境というのが大きく関係しているのではないかと思われるケースがとても多いように感じるのです。
相談者さん自身が気付いている場合もありますし、気付いていない場合もあるのですが、やはり育った環境というのはその人に少なからぬ影響があると思います。
また、家庭内で問題を抱えながらも、なぜ子供がそういう状態になってしまっているのか理解できなかったり、どう対処したらいいのか分からないために親が行き詰ってしまっていて、結果的に状況を悪化させてしまっているケースがとても多いのです。
こうした中、最近では子育てについてのご相談なども多くなってきました。
そこで、@自分の育った家庭環境が、自分自身にどんな影響を与えてきたのかが分からず、社会に出てから苦しい思いをしてしまっている人に、自分自身の事を振り返えるきっかけにしてもらいたい、A子供への接し方が分からずに心身ともに疲れてしまっている人に、自身の言動と子供の心への影響の関係について理解し、家庭環境を変えるきっかけにしてもらいたいという思いから、これまでのカウンセリング経験を基にしながら私が感じていることをいろいろと書かせてもらおうと思います。
ただし、親の立場で読んだときに「こうしなければいけない」と思ってしまい、できていない自分自身の姿と比べて自分を責めないで下さいね。
親が楽な気持ちで生きること、そして自分自身を許してあげることは、とっても大切なことです。そしてそうした親の態度は子育てにきっとよい影響となるはずです。
必ずしも読者のみなさんの家庭環境にピッタリ当てはまるものばかりではないと思いますが、相談をお受けしている中から共通する事柄について、出来るだけわかりやすくまとめていきますので、参考にしていただけたら幸いです。
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