日々の抄

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 けんか仲裁の図を見た

2014年3月27日(土)

 三月二十七日朝刊一面の写真を見て思わず笑いがこみあげてきた。その写真には、オバマ米国大統領が心配そうに見守る中、日本国の安倍首相と韓国の女性大統領が握手している姿が写っていた。韓国大統領は作り笑いをしながらも、1秒でも早く視線を外してその場から立ち去りたい気持ちが伝わってくる。一方の日本国の首相はやっとの思いでこの場に臨むことができ、恋い焦がれた人にやっと会えた嬉しさの笑いが見える。家に帰れば仲よしの握手をしたと自慢するに違いない。

 まるでこの写真は、小学校で子供同士の喧嘩を担任さんが仲立ちして仲よしになるために握手させている姿に見える。喧嘩の原因は男の子が石を女の子にぶつけたにも拘わらず、石などぶつけてない、石をぶつけた証拠がどこにもないと言い張っていたことだ。男の子の親は確かに男の子が石をぶつけたのでごめんなさいと謝ったのだが、男の子の周囲が謝る必要などないなどと囃し立て、男の子もその気になった結果である。

 一方の女の子は石をぶつけらことを、あたり一面に言いふらし、他人の家に「男の子に石をぶつけられた記念碑」を建てまくっているのである。普段は仲の悪い友達の家にも怨念の記念碑を建てたばかりだ。女の子は家族に、男の子の非を論って男の子が謝罪し治療費を払うまで許さない気持ちでいる。なにせ女の子の家族は自己主張が強いことはよく知られている。
 
 子供の喧嘩に困った、何かと最近評判を落としている担任さんは、隣のクラスに運動会でも勉強でも負けたくないし、クラスの児童が仲よしでないと困るのである。仕方ないので仲よしになる機会を作ったのだが、両者とも本心で仲直りなどする気がないらしい。もともと、この男女の児童はいとこどうしなのだが・・・・・。
 
 喧嘩を解消することはさほど難しいことではない。ただ、ひとつだけ条件がある。それは喧嘩した証拠など誰も残してないこと、つまり都合の悪いことなどを残すはずがないことを男の子が理解することだ。そのことだけ分かれば、いとこどうしが仲良く気持ちいい関係をもつことができるはずなのだ。
 男の子がただ担任さんに言われたから表面を繕うだけのために、本心から石を投げたことを悪いと思わないなら、別のクラスにいくか転校するしかない。自分が級長であることを自覚することがすべてなのだ。喧嘩っ早いこのクラスの級長さんは学校中で評判を悪くしている。少し人気があるのでいい気になった結果らしい。

 クラス内の喧嘩が学校中の大喧嘩になり、大勢の犠牲者が出ることをこの級長さんは知らないらしい。

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