日々の抄

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 元首相の国葬に反対する

2022年9月26日(月)

安倍元首相の国葬が27日行われる。
安倍氏の行ってきたことを列挙すると以下の通り。
・憲法解釈を勝手に変え、安保法制,特定秘密保護法制定化強行。
・国会で118回もの虚偽答弁し、野党議員にヤジを飛ばすなど威嚇的強弁を行った。
・森友学園,加計学園での関わりへの疑惑から逃避、桜を見る会での自らの選挙民優遇、国費の無駄遣い、明白な私物化。官僚の人事での締め付け支配。
・長期政権でのアベノミクスで経済は回復せず,30年余実質賃金をあげることができず,非正規雇用を増やし貧富の差を大きくした。
・北朝鮮拉致被害者救済を「自らの内閣で必ず解決する」と宣言しておきながら実行できなかった。
・ ロシアに多数回訪れ、プーチンと27回も会って多額の投資をしておきながら北方領土問題はなんら解決できなかった。
・中国と良好な国家関係を作れなかった。
・米国追従外交に走り、武器を言いなりの値段で買わされ続けた。
・家族三代に亘り、日本をサタン(悪魔)の国であるとの反日教義を教え、日本による36年間の支配から受けた恨みに報いるため韓国に献金をすべしとの教義で洗脳し、霊感商法で多数の被害者を出している旧統一教会と関係を持ちながら、旧統一教会へ祝福のビデオレターを送るなどしていた。これは正に反日的そのものの行為であり、信徒に特定候補者への投票を促し旧統一教会とのベッタリした関係を作った中心人物と目される。反共を共通理念としながら、その旧統一協会は北朝鮮と関係を持っていた。「美しい国」をはじめとする自民党の政策は旧統一教会と強い関係を表して思われる。

などがあげられる。

国葬を決めたのは7月14日岸田首相の唐突な表明だった。その理由は、
(1) 首相在任期間が憲政史上最長の8年8カ月 (2) 経済や外交で実績を残した (3) 各国が弔意を表明 (4) 選挙運動中の非業の死

「国葬にする法的根拠がない」との反対意見に,「閣議決定を根拠に開催できる」と解釈し、時の政権の政治判断で国葬が実施できることにした。この考えこそ民主主義の敵である。国会に諮ることなく、閣議決定すればなんでもできるなら、それは独裁国家そのものではないか。かつての国葬議論の中で,三権の了解が必要であるとした当然の判断を参考にすることなく強行したことは大きな判断ミスである。

 国葬にした理由の(1)(3)は内閣葬でも自民党葬であってもできること。(4)は国葬にすることの理由にならず、非業の死は「民主主義の敵」でなく暴力による凶行への憎しみであり,国葬は安倍支持関係者に対する配慮に思えてならない。
(2)は国葬への評価に値すると思えない。イスラム国ISILに後藤健二さん、湯川遥菜さんが拉致されていることを承知しながら、安倍氏が2015年1月17日 日エジプト経済合同委員会合で「ISILと闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度、支援をお約束します。イラクでは、全党派を含む、国民融和内閣による安定的な統治が絶対に必要です。日本は、そのための努力を支援し続けます」とISILを刺激したであろうスピーチをした数日後にお二人が惨殺されたことを忘れることはできない。

 安倍元首相の国葬は、その独善的な決め方,本人への評価に対して到底賛成することはできない。岸田首相は「ていねい」に説明する、と言うが首相の「ていねいに」は「同じ事を何度も言うこと」である。首相の「聞くことのできる」耳は,自分にとって都合のいい人物からの声だけのようですね。

  国葬に組織的殺戮を繰り返している国軍統制下にあるミャンマーの代表として駐日ミャンマー大使が招かれていると聞く。凶弾に倒れた元首相の国葬に、無慈悲な殺戮を繰り返している国の代表を招いていることは、武力行使を是認していることになるのではないか。日本はそんな国なのだと諸外国から思われていることをどう思っているのか。一日本国民として知りたい。
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